マウスピース矯正を調べていると、「全顎矯正」と「部分矯正」という言葉が出てきます。どちらもマウスピース型の装置を使うことがありますが、治療の目的・動かす範囲・費用・期間・向いている歯並びは大きく異なります。
ざっくり言えば、全顎矯正は奥歯を含めた噛み合わせ全体を考えて歯並びを整える治療、部分矯正は前歯など気になる一部を中心に整える治療です。ただし、見た目には一部だけが気になっていても、実際には噛み合わせ全体の調整が必要なこともあります。
前歯だけでなく、奥歯の位置や噛み合わせも含めて治療計画を立てます。
主に前歯の軽いガタつき、すきっ歯、後戻りなどで検討されます。
部分矯正で対応できるかは、見た目ではなく診断で判断します。
全顎矯正と部分矯正の基本
全顎矯正は、上下の歯列全体を対象にして、歯並びと噛み合わせを総合的に整える治療です。前歯の見た目だけでなく、奥歯の噛み合わせ、上下の歯の位置関係、口元のバランスなども確認します。
部分矯正は、歯列全体ではなく一部の歯を対象にした治療です。マウスピース矯正では、前歯の軽度なガタつき、すき間、過去の矯正後の後戻りなどで検討されることがあります。
| 項目 | 全顎矯正 | 部分矯正 |
|---|---|---|
| 治療範囲 | 上下の歯列全体、奥歯、噛み合わせを含めて考える | 前歯など、気になる一部を中心に整える |
| 目的 | 見た目と噛み合わせの両方を改善する | 目立つ部分の見た目を整えることが中心 |
| 費用 | 高くなりやすい | 全顎矯正より抑えられることが多い |
| 期間 | 長めになりやすい | 比較的短く済むことがある |
| 注意点 | 治療範囲が広い分、計画が複雑になる | 噛み合わせ全体の問題には対応しにくいことがある |
費用と期間の違い
一般的には、部分矯正のほうが治療範囲が狭いため、全顎矯正より費用を抑えやすい傾向があります。ただし、表示価格だけで単純に比較するのは危険です。初診料、検査料、診断料、装置代、調整料、保定装置代、追加アライナー費用など、どこまで含まれているかを確認する必要があります。
期間についても、部分矯正のほうが短く済むことはあります。しかし、歯を安全に動かすには一定の時間が必要です。短期間を強調している場合でも、自分の歯並びに本当に合っているか、診断内容を確認しましょう。
部分矯正が向いているケース
- 前歯の軽いガタつきが気になる大きく歯を動かす必要がなく、前歯周辺の微調整で整えられる場合は、部分矯正が候補になることがあります。
- 軽度のすきっ歯を整えたい歯と歯のすき間が比較的軽く、噛み合わせへの影響が少ない場合に検討されます。
- 矯正後の後戻りを整えたい過去に矯正をした後、前歯だけ少し戻ってしまったようなケースでは、部分矯正で対応できることがあります。
- 奥歯の噛み合わせに大きな問題がない部分矯正は噛み合わせ全体の改善には向かないことがあるため、奥歯の状態が重要です。
部分矯正では難しいこと
部分矯正は、気になる一部を整える治療として魅力がありますが、万能ではありません。出っ歯、受け口、開咬、深い噛み合わせ、奥歯のズレ、抜歯を伴う大きな移動が必要な症例などでは、全顎矯正が必要になることがあります。
また、前歯だけを無理に並べようとすると、歯を削る量が増えたり、仕上がりに限界が出たり、噛み合わせに負担がかかったりする場合があります。安く・早く済ませたい気持ちがあっても、診断で無理があると判断された場合は、全顎矯正も含めて検討したほうがよいでしょう。
選ぶ前に確認したいこと
- 自分の希望は「見た目の一部改善」なのか、「噛み合わせも含めた改善」なのか
- 部分矯正で対応できる理由を説明してもらえるか
- 部分矯正でできないこと、仕上がりの限界も説明してもらえるか
- 総額費用と追加費用の条件が明確か
- 治療後の保定まで含めて説明があるか
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全顎矯正と部分矯正の違いがわかったら、次は費用相場や向き不向きも確認しておくと比較しやすくなります。
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